ブータン王国のサッカー事情②

グズザンポー!

前回の更新から少し空いてしまいました。

言い訳してもいいですか?

(しょうがないな・・・)

ありがとうございます。

実はですね、ブータン王国の気候が今は風の季節なのです。

んで、

①風がよく吹いて、空気が乾燥している。

②昼夜の寒暖の差が激しい。

③私、元々喉が弱いです。(生物学的に弱点ですね・・・これ)

てな具合で体調がずっと良くなかったのです。

だるいので、ブログなんぞ書いてられんわー!

てな感じでグダグダしているうちに、今週に入り本当に結構な高熱を出してしまい、熱でうなされている間考えていた事は・・・

水に当たったか?(でも、最近生水飲んでないよなぁ・・・)

狂犬病にでもかかったか?(でも、水怖くないし、そもそも、犬には甘噛みされている位で傷ついてないしな・・・)

マラリア系か?(この国入ってまだ蚊、一度も見てないしなぁ・・・)

日本ってホントに医療水準高いし、保健医療制度はすげーなぁー・・・

なんて事を考えていましたが、気合で治そうにも、その気が衰えてきて、もう、病院行くしかないか・・・

でも、この国の医療制度最悪って聞くし・・・でも、背に腹は代えられん><

って事で病院に行く事にしました。

んで、フラフラしながら病院に行くと、速攻診断されて薬を渡されました。

「この薬、本当に効くのかな・・・・?」

なんて半信半疑で飲んで数日すると、体調が復活!

インドの薬恐るべし。

そして、この国の医療制度、診療費無料、薬代無料でした。(幸せの国ですな・・・)

ま、ラッキーな事に、この国に2つしかない、まともな大きな病院の一つが、この街「ティンプー」にあった事が幸いしました^^

てな事で、長くなりましたが、言い訳終了、体調回復、ブログ書く気になったので、書きまーす!



って事で今回はブータンフットボールアカデミーの事について書いてみようかと思います。

所謂BFF(ブータンフットボールフェデレーション)傘下のアンダーカテゴリー代表メンバーを一か所に集めたチームです。

前回のブログで我がブータンアカデミーU18チームは首位と勝ち点4差の3位。

首位チームが全試合終了しているのに対し、我々は2試合残して自力優勝が可能な位置でした。

その後、1試合勝ち、最終戦当日(4月15日)の午前中、気分転換も兼ねて、絶景ポイントへ行ってみました。

同行者は日本サッカー協会から視察に訪れていた木村氏。

JICAから派遣されている、女柔道家内田氏(講道館黒帯3段、怒らせると一本背負いで投げられる恐れあり。この写真は埴田君から拝借しました、念の為)

ブータン代表GKコーチ埴田君、そして私の4人でした。

結局、絶景は曇っており、60点って感じ。でしたが、4人で仲良く写真をパチリ!

ちゃんとマスクして予防してるでしょ!(それでも、やられた、ブータンの乾燥空気、恐るべし・・・)
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その後、夕方からの試合に備えて3000m以上の天界から2500mの下界へ!(なんか感覚おかしくなってます^^)





さあ、今日の試合に勝って優勝カップとメダルを頂くぞ!
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ここ、国立競技場のメインピッチにもやはり犬が住み込んでいます。(後でコイツは試合中に大会役員に追い回されていました)
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さあ、優勝の行方やいかに・・・?




















ハイ、どうもです、優勝いただきました^^
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私もご相伴に預かり、メダルを首からかけてもらいました。

こんなのもらったの何十年ぶりだろ・・・^^

ちなみに、メダルを首にかけてくれている、この笑顔の女性はロイヤルファミリーの方だそうです。

4ヶ月切っていない髪、ヨレヨレのトレーニングウェア・・・身だしなみには気を付けなければならないと痛感した一日でした><
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さて、ここからはブータンフットボールアカデミーの紹介をしたいと思います。
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このアカデミーの寮からピッチまでは徒歩20秒という絶好のロケーションにあります。
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アカデミーのトレーニング時間以外は色々な団体に貸し出されており、学校の校内サッカー大会等にも使われています。

一応、観覧席があり、そこから見る事が出来ますが・・・
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そこに入り切れない子ども達は石垣の上からおもむろに観たり、
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ピッチ脇に座り込んで応援したり・・・と様々なスタイルで楽しんでいる様です。
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アカデミーの子ども達も高みの見物をしています(笑)
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さて、アカデミーの建物ですが、これは入口です。(当たり前ですな・・・)
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これは、学習室。ホワイトボードとTVがあり、ヨーロッパサッカーもケーブルTVを通して観れるようです。
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前回も書きましたが、ブータンは学歴社会ですので、勉強は非常に大切です。アカデミー生もここで猛勉強をしている!
と、信じましょう・・・(笑)
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これは各居室です。2段ベッド2つの4人部屋です。
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バルコニーに出ると靴が収納されていたり、洗濯物が干してあったりと生活感があります。
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グラウンド側を一望するとこんな感じになります。
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洗面所です。
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トイレは洋式です。ただ、トイレットペーパーはありません。(街中には売っています)基本的には東南アジアに良くある、便器の側にあるバケツの中の水で清めるスタイルです。(観光客のいるホテル等では日本と同じ感じのトイレです。ウォッシュレットは東南アジア式です。)
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シャワーです。

数が少ないので、側にある川で洗っている子もいます。

ただ、寒いと地獄・・・。この水回りの整備はこのアカデミーの寮に限らず、ブータン全体でも、まだまだの様に感じます。

蛇口を捻るとすぐに暖かいお湯が出る日本と同様の環境は望むべくもありません。
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トレーニング後の夕方19時頃。

腹減った、飯まだー?

てな感じで子ども達が行列を作っています^^
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手に持っている銀色の物はお盆と皿を兼ねる食器です。食べ終わったら自分で洗って自己管理の様です。
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どこの国の子どもも食べ物の好き嫌いがある様で、全部よそってもらう様にコーチが眼を光らせます。

勿論全部残さず食べないと、部屋から出しません!(笑)

特に、小学生の子ども達は万国共通なのか、野菜(トマトとかブロッコリーとか人参)が苦手(笑)
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食堂全体はこんな感じです。
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やはり、食事時は子ども達はリラックスした表情を見せます。(嫌いな食べ物がある子は戦いですな・・・)
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右の子はフォークナイフ、スプーンを使いますが、左の子は手で食べます。

出身地によって違う様です。ブータン王国はインドの影響を色濃く受けている為、手で食べる子は結構います。
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甘いミルクティーにラスクみたいのをつけて食べます。これは、皆好きみたいです。(私には甘すぎます)
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またまた登場。アカデミーのマスコット犬「エンジェル」

おこぼれを狙って待機中!
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この日最後まで食べていたのは通称「メッシ」。左利きでテクニシャンの為、このあだ名がついた様です。

野菜に苦戦しましたが、食べ終わり、最後は誇らしげなこの表情(笑)
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こうして、アカデミーの夜は更けていくのであった。
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さて、では最後にブータンフットボールアカデミーのスタッフを紹介したいと思います。


埴田アツシ
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自分とファーストネームがモロ被り。彼の方が先達の為、「アツ」の呼称はあきらめ「ナカ」と呼ばせる羽目になった。

ブータン代表とアカデミーのGKコーチを兼任している為、結構忙しそう・・・。

仕事はキッチリ、私生活の方は個性的、論評を避けたいと思う。

ただ、一つ言えるのは、彼独特の人間関係構築力により、ブータン社会にすっかり溶け込んでおり、各方面にブータン人の知り合いは星の数程。

ブータン帰化していいんじゃない?





Pasang(パサン)
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U18コーチ。

所謂2002年の世界最下位決定戦にも出場した古強者。

ブータン代表歴15年位。

オーバー40のチームで一緒にボールを蹴っているが、普通に上手い。

とてもいい奴で、先日私がダウンした時には朝に牛乳と沢山の卵を持ってきてくれた。

おかげで私は最近、毎食ゆで卵に不自由する事は無い。

因みに、彼はThimphu City FC(Thimphu A League)のヘッドコーチ(日本でいう監督)を兼任している。
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Chencho(チェンチョー)
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U15コーチ。

日本でB級を取得した、この国では数少ない理論派コーチ。

日本で教育を受けたせいか、はたまた元々の資質か、しっかりと「ホウレンソウ」も行い、日本人としてはノーストレス!

それをいい事に私、今の所U15をほぼほぼ彼に丸投げしています(笑)

ハイ、勿論、これから少しづつ見ますよ^^

因みに、彼もDruk United FC(Thimphu A League)のヘッドコーチを兼任している。
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さて、そんな二人が先日のThimphu A League開幕戦でヘッドコーチとして、激突!

勝敗はいかに??



















ハイ、2-1でPasangの勝ちでした^^
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ま、でも、Pasangのチームは代表選手を多く抱える優勝候補だし、Chenchoも善戦したね。

おめでとう、そして、ドンマイ^^





Ugay(ウゲン)
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U12コーチ。

去年まで女子のアカデミーのマネージャ(後方援護)を受け持っていたが、今年から男子のコーチに就任。

真面目で、一緒懸命に子どもにサッカーの基本を教えています。

学校の先生って感じかな^^

ドマをよく噛んでおり、口が真っ赤。多分ドマ好きなんだろうな・・・(笑)





Sonam(ソナム)
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フィジオセラピスト。

この国のサッカー界において非常に貴重な存在。

代表チームも兼務している為、代表が海外遠征しちゃうと、いなくなる。(非常に困る)

インドの大学を卒業したエリート(だと思う)

薬局も経営しており、何かと頼りになる奴。

先日高熱が出た時には病院に手を回し、待ち時間無しでスムースに受診させてくれた(大感謝!)

興奮してしゃべり出すと、彼のインド訛りの英語は速く、難解となり、自分の英語力では追いつかなくなってしまう。





Waden(ワダン)
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寮長。

実は本名はNorbu(ノルブ)。

Wadanは寮長という意味だった事を昨日知った。

子ども達と一緒にアカデミーの寮に寝泊まりし、お父さん役。

何か要求すると、何とかそれに答えようとしてくれる。

この国では非常に貴重なタイプの人。





以上、この様なメンツでアカデミーをやっています。

まだまだ足りない事がありますが、少しづつ良い方向に向かって行きたいと思っています。

来年の大きな国際大会に向けて、ブータンの未来に向けて、一歩一歩ですね^^

今回の話、特に落ちはありません(笑)

次回はサッカー以外の話を書いてみようかと思っています。

では、またー^^

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