グズザンポー!
長いブログ、今回は日本キャンプのまとめです。
Bhutan U18 team 旅程
14日
6:00 ブータン、ティンプー発バスでパロへ移動。
8:00 ブータン、パロ国際空港発
12:00 バンコク、スワナンブーム国際空港着
待ち時間10時間後
22:00 バンコク、スワナンブーム国際空港発
15日
6:00 日本、羽田着
8:00 バスにて羽田発
12:00 福島、J-village着
計30時間の長旅でした・・・(笑)
ま、私は一足先に日本に来ていましたので、羽田で迎えてからの移動だけでしたけどね^^
到着後、早速16:00Kick offで「安積高校」さんと30分×2本のトレーニングマッチ
1-2で負けちゃいました。
「ここに勝てなかったらどうしようもない」なんて、失礼な事を言う日本の方々もいましたが、ま、私的にはこの長旅後のコンディションの中で、良くやったねって感じでした。
これだけ疲れていたのに、日本という外国に来た事とJ-villageという日本国内最高クラスの施設、そして、天然芝により、疲れを忘れて頑張っていたかなと思います。
ただ、一つ感じたのは、いつもやっている標高2500mの環境から気圧の高い低地に降りると思った以上にキックの飛距離が出ない(3/4位)という感覚でした。
16日、「U18ベガルタ仙台」さんと90分×2のトレーニングマッチ

結果、(0-12)(1-14)の大敗。フィジカル技術共に雲泥の差。
恐らく、ブータンU18の彼らにとって、一生で初めてこんなに大差をつけられて負けたと思います。
勿論、私にとっても初めてです!一桁位で済むかなと思っていました(笑)
ただ、このゲームは非常に大きな意味がありました。
一つ目は「U18ベガルタ仙台」さんがトップで来てくれた事で、同世代の日本の強いチームがどのレベルか実感出来た事。
二つ目は、いい意味で「U18ベガルタ仙台」さんが高いレベルで「教本の様なサッカー」を展開してくれた事。この「教本の様なサッカー」と言うのがブータン国内では大人のチームを含めて存在しない為、やっと、まともな戦術を展開する相手に対してどうすればいいのかと言う事を考えさせる事が出来ました。
又、両日共、沢山の個人的な知人の方々が観に来てくれていました。ありがとうございました!
17日は午前ミーティング後、午後からプールへ!

こいつら、本当に泳げません。酷いのになると、1mも進めず、顔を水に付ける事すらできません。
臨時の水泳教室を開きました。水泳の先生は私でした・・・(笑)
食事時になると、嫌いな物や普段食べなれない物がありましたが、強制的に食べさせました!

ブータン人は基本、唐辛子が日本人でいう醤油の様なもので、恐らく、あまり、旨味と言う物が分からない様です。
18日は「尚志高校」さんと45分×3本のトレーニングマッチ。

結果は(0-6)(0-2)(0-6)のストレート負け!
今回も相手方「尚志高校」さんはトップで来てくれました。
プリンスリーグ東北では先日戦った「U18ベガルタ仙台」さんを抑えてトップに位置するチーム。非常に強かったです。
ただ、その強敵を相手にしていながら、先日よりも失点を抑えており、尚且つ、ゲーム内容も結構戦えていたゲームだったと思います。選手達もこの大敗にも関わらず、表情が明るく、手ごたえを感じている様でした。
19日は泳げない彼らを引き連れて海へ!ちょっと怖かったんですけど・・・ブータンは海の無い国なので、是非海を見せたいと(笑)

ゾロゾロと海へ・・・

海へ着くと、まずはスマホで写真を撮りまくっていました。ここら辺は日本もブータンも変わらない様で・・・

変なポーズをとる15歳の「Bom」

やさぐれGKコーチ埴田に率いられ、どんどん沖合へ向かうガキども・・・おい、お前ら、泳げないの分かっているのか?

沖合で何をしてるのかと言うと、波に対してジャンプをやたら繰り返してた模様・・・おい、お前ら、午後ゲームだぞ・・・

最も泳げない男、14歳「Biku」、沖に出る事も怖いみたいで、寂しそう・・・(笑)

最期は海を満喫した野郎どもで記念撮影!皆、楽しそうだね!

因みに、私、かなり海が好きなんですが、今回は海の監視員兼カメラマンをしておりました・・・
さて、海から帰って来て、楽しかった熱も冷めやらぬ中、午後から「学法石川高校」さんと45分×3本のゲーム。

結果は、(0-4)(1-1)(0-4)の負け。因みに、この写真は毎試合やっている国際交流の一環。「栄光の架け橋」等の日本の歌を相手チームの選手達と一緒に歌っています。
昨日の「尚志高校」さんとの試合でも感じた事ですが、とにかく立ち上がりが悪い。ハーフタイムに喝を入れられるといいゲームを展開するのですが、最初の集中力が無いですね。大きな課題です。
20日、ゲーム前には福島のNHKさんからの取材も。外国でのTVに緊張の面持ちで答える少年たち。慣れてないからなぁ…(笑)

ゲームの方は「ふたば未来高校」さんと35分×2本のトレーニングマッチ。疲労を考慮して、失礼ながら、Bチームで戦いました。

結果は、(2-1)(0-2)で負け。頑張ってたし、勝てそうだったし、勝ちたかったなぁ・・・。
21日は大雨だったので、J-villageの目玉、ドーム型室内ピッチでのゲームを所望!J-villageさん側も是非使ってくれとの事でした。何と、このドームでのトレーニングマッチはこの試合が初だそうです!光栄の至り!

ドーム内にはしっかりと観客席もあり、サブのメンバーは上から観戦が出来ます。

福島県大会で決勝まで行った「帝京安積高校」さんと30分×3本!

結果は(0-1)(0-0)(1-1)惜敗><
ゲームの入りは新しい人工芝によるボールの走りの詰まり具合に苦戦したものの、チャンスも多く作り、積極的に戦えていました。
ひいき目、こっちのゲームだったと思います。(指導者は誰でもそう思いたい・・・(笑))立ち上がりも非常に集中していて、ここまで強豪とやって来た経験値、昨日休んだコンディションの回復、両者がうまくかみ合ったゲームだったと思います。
正直、この試合を見て、日本に来て、大いに成果が上がったなと実感できました。
試合後のキャプテン「Norbu」の表情も満足気です(笑)

しかし、この日を最期にU18ブータン代表チームのコンディションが回復する事はありませんでした。
ま、10日で9試合・・・誰だ、このスケジュール組んだ奴は・・・!
ハイ、私です。
普通に考えれば、5試合位がいいのは承知しているのですが、国内でまともな試合を出来ない事を考えると、一試合でも多く試合をさせて、ゲーム内での経験値をあげさせたいという欲が優ってしまいました。結局、この後位からコンディションが大いに落ち、筋肉系のケガ人(100%私の責任)が数人出てしまいました。今から考えると、7試合位にすれば良かったと大いに反省しております。
夕食前には遅まきながら、J-villageさんへの挨拶を民族衣装で行いました。J-village副社長の上田さんのお話を聞いて。

照れながら記念品を渡し。

皆さんと記念写真を撮りました。

お世話になった食堂の皆さんとも記念写真!

22日、J-village最期の朝食の時間。やさぐれGKコーチ埴田君、眠そう。皆も日本の食事に慣れてリラックスした様子です。恐らく、この一週間程毎日しっかりと質、量ともに食事を食べたのは生まれて初めてじゃないのかな・・・。ブータンに帰ってから彼らに書かせたノートを見たら、かなりの人数が食事の重要性について認識した様です。

J-village最期のトレーニングマッチは「聖光学院高校」さんのBチームと

結果は(0-1)(0-4)
点差以上にぬるいゲームになってしまいました。昨日のゲームで出し尽くしちゃった感じです。
最期、J-villageの皆さんにブータン式の挨拶をしてお別れしました。

今回、J-villageさんには本当にお世話になりました。今年7月にJ-villageが再開してから初の海外チームという事もあったのでしょうが、本当に気にかけてもらい、私自身15年振り位にここに来たのですが、震災前以上にグレードアップしており、この施設のスタッフの復興への意気込みを強く感じさせられました。日本一の施設だと思います!
バス内での弁当に貼られていたシール。こんなちょっとした事も嬉しい物です。ありがとうございました!

バス移動中の車内。皆、疲れ切って爆睡!

仲いいね(笑)

こっちも(笑)

一番後方で横になって爆睡。ちなみに、こいつ、日本でいう中学3年生。日本のサッカーチームじゃ、一番後ろは先輩格って感じだけどね・・・(笑)

リエゾンの中村君も疲れ切って爆睡!

因みに、起きていたのはカメラマン兼任の私だけでした。
途中川崎付近で小道にバスがはまるというアクシデントもありましたが、なんとか等々力に到着!

カードは川崎フロンターレvs名古屋グランパスという中々興味深い一戦。スタッフはここ、ゴール裏から立ち見・・・

子ども達はバックスタンド2階の一番観易い所から座って観戦!(プレイヤーズファースト(笑))
最初は皆、ゴール裏だったんだけど、フロンターレの敏腕通訳、キリンに頼んで席替えしてもらいました。
ミョンホ、サンキュ!

帰り際に10年以上前にバックパッカーでカンボジアに行った時に一緒に足つぼマッサージを受けた仲の松田氏と奇跡的に再開!

さらに、J-village食堂の山下さんがフロンターレファンで試合を観に来ており、1日ぶりに再会(笑)

試合後にはタケに頼んでブータンの子ども達と会ってもらい、ありがたいお言葉を頂きました(笑)

しかし、コイツとも鳥栖以来10年くらいか・・・最初はJ2チームの練習生、今はJ1優勝争いしているチームの選手。出世したね(笑)

フロンターレ戦を観戦後、そのままバスで箱根の星槎学園へ。夜中に到着し、皆、寝ましたとさ。
23日、朝食前に星槎学園の宮沢会長が急遽訪問され、お言葉を頂きました!ブータンと深い繋がりのある会長あっての今回の星槎宿泊。感謝ですね!

朝食後、泥の様に眠り込む選手達。カメラマンの私は、寝顔を撮る義務がある為、ベランダから各部屋をチェック!(笑)
おい、日本で会う人皆が可愛いと評判の「Jigdel 」君、眼、開けたまま寝てるぞ!怖いぞ!

おい、いつもは精悍な顔のキャプテン「Norbu」君、あまりの疲労に顔面が崩壊してるぞ・・・(正直、この写真は載せるかどうか迷いましたが・・・誘惑に勝てなかった・・・)

夕方から「JFAアカデミー」さんとトレーニングマッチ45分×2

結果は(0-4)(0-6)。いい相手なのに、もう、身体がいう事を聞かない感じ。怪我人もおり、厳しい試合でした。
でも、闘っていたね^^そこは評価!
個人的に、「JFAアカデミー」さんには深くお詫び申し上げます><
試合後に国際交流として歌う「栄光の架け橋」とかも元気が無くなっちゃってるね。

宿泊先の星槎学園に帰って来てからも疲労で疲れた様子で食事してました。

24日は試合最終日。早朝起きて、移動し、西谷の横浜FCグラウンドで「横浜FCvsSC相模原」のトレーニングマッチを観戦。

試合後に「カズさん」と記念写真を撮ってもらいました。

午後からは横浜FCのBチームと30分×3本のトレーニングマッチ。

結果は(0-5)(0-3)(0-6)の大敗。負けは仕方ない。でも、開始5分で3失点は無いぞ!単純に暑さと疲れで集中力を欠いただけ。もっと闘えるはず。2本目はしっかりと闘えていた。けど、怒られてから・・・。自分達でそれをやらないと・・・。21日の「帝京安積高校」戦ではそれを自分達で出来ていた。それをコンスタントに出せる様にならないと・・・。大きな手応えと最後に大きな課題を残して、日本キャンプにおける全試合は終了しました。
個人的には色々な知人が観に来てくれていたので、もっとブータンの選手が闘える所を見せたかったなぁ・・・残念><
25日最終日は観光でした。
まずは、ブータンには無い水族館へ!サンシャイン60水族館!

その後、これまたブータンには無い、地下のコンコースを歩き、

これまた、ブータンには無い、エスカレーターを使い、

これまた、ブータンには無い、自動改札機を使い、

これまた、ブータンには無い、池袋駅で山手線を待ち、

これまた、ブータンには無い、電車に乗り、

上野で降りて、アメ横に行き、ショッピング!
主に、彼らの目的はスパイク。ブータンで出回っているスパイクは廉価物の偽物が多く、品質の良いスパイクを買いたかった模様。
ブータンサッカー協会からもらった、なけなしのおこずかいを全力投入していました。

流石に、2時間以上、スポーツ店を回り、疲れ果てた模様・・・

御徒町から電車で再び池袋へ。

晩飯は回転寿司!腹減って待合室で待つ様子。

最初に頼んだのが、ケーキ・・・

次はフライドポテト・・・

お子様かーって事で・・・
無理矢理頼ませて、実食させる。
寿司初体験だろうな・・・恐る恐る食べる・・・

何だこの味は・・・?

皆でいっとくかー!

どう?どう?

フィジオセラピストの「Sonam」頑固に食べるのを拒否してたが、とうとう観念して注文して食べる。が、何故か納豆巻き・・・何故にそのチョイス??魚じゃないじゃん(笑)

さて、観光も終わって羽田空港へ。見送りに横浜FC時代から応援してくださっている秋山夫妻が来てくれました。別れの焼き肉を食べました(笑)

出発ゲート前でくつろぐブータン人達。楽しかったけど、やっぱり、故郷が恋しいみたいね。安堵の表情を浮かべています。

出発です。私、最後までカメラマンの任務を全うします!

最期に、この日本キャンプは9戦全敗してしまいましたが、非常に大きな収穫と課題がありました。何よりも、子ども達が、自分達の立ち位置や課題を明確に認識出来た事が良かったと思います。また、観光などで色々とブータンでは見れない物を見せたつもりです。それが人間として大きくなる一助になればと思っています。「井の中の蛙、大海を知らず」から脱却出来たかな?
最後になりますが、今回の日本キャンプを支援してくださった、JFA、J-village、星槎学園、そしてトレーニングマッチの相手をしてくださった各チームの皆さんに感謝を述べたいと思います。ありがとうございました!
そして、リエゾンの中村君、色々とありがとう!助かったよ!
ハイ、って事でとても長いブログ終了です。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
コメント